Q30
私の祖父は今年で92歳になりますが、一人暮らししています。ただ、祖父は認知症で、最近では家族である私たちの顔の判別もつかなくなっている状態です。最近うちの祖父の近所でもリフォーム詐欺の被害があったようで、詐欺にあわないか心配です。
そのような状況では、「成年後見人制度」を使う人が多いと友人から聞きました。「成年後見制度」とはどのような制度でしょうか?

Q30
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力が不十分な方を支援し、保護するための制度です。
成年後見制度は、①法定後見制度と②任意後見制度の2種類に分けることが
できます。
①法定後見制度とは、判断能力の衰えた後に裁判所により後見人等を選任しても
らう事後的な制度です。これに対して、②任意後見制度とは、判断能力が充分な
うちに、判断能力が衰えたときに備え後見人を自分で選び契約しておく事前的
な制度です。
ご相談の場合にはすでに祖父は認知症になっているということですので、事後
的な制度である法定後見制度の利用を検討することになります。
①法定後見制度には、本人の判断能力の程度に応じて、「後見」、「保佐」、「補助」の3種類があります。本人の判断能力が低い順に「後見」、「保佐」、「補助」となっており、本人の保護を図るためにそれぞれ「後見人」、「保佐人」、「補助人」が選任されます。本人の代わりに契約を締結したり、本人のした不利益な契約を取り消したりする権限が与えられます。
今回の場合、具体的な手続きとしては、家庭裁判所に対して、後見開始の審判を申し立てることになります。
家庭裁判所の審理を経て、後見が開始されることとなれば、仮に祖父が悪質業者と契約を結んでしまったとしても、成年後見人に選任された者による契約の取り消しが可能です。
以上のようにして、祖父の財産を守ることができます。